3.21.2010

Simon Norfolk - Afghanistan サイモン・ノーフォーク

又聞きで申し訳ないが、ある雑誌のインタビューで彼は...戦争写真はちまたに溢れていて、それを見た人はあぁまたかといって写真をじっくり見る前に次のページをめくってしまう...といった趣旨のことを話していた。

イギリスの写真家、サイモン・ノーフォーク(Simon Norfolk)

"Afghanistan"というタイトルから彼の写真に出会ってしまうと、あまりにも最初から意味を限定し”あぁまたか”と思ってみる気も失せてしまいそうになるが、彼のサイトでも見ることができるその写真は、その写真が撮られた"意味"を知るより早く、まずその美しい写真に目が奪われる。ドキュメンタリ写真が現実を反映するために美しくある必要はもちろんないが、逆に写真としての美しさを考えないでいいわけがない。

サイモン・ノーフォークの写真への興味が長い間持続するのは、彼が撮った被写体の意味ゆえではなく、まず美しい”写真”であることがまず第一にある。写真を眺めているうちに "アフガニスタンでいったい何があったのか" その事実が遅れて切りつけにもやってくる。彼の写真は、能動的に見ることに参加させ、見る人の関心を引き出し、理解させる、そんな装置として機能している。

Photography-Now : Simon Norfolk
[youme.2010] 人は人 我は我なり されど仲よき哉日誌
「能動的に見られる、関心を引き出す、理解する」、そして社会的な広がりをもたせること。
Tate Modern :Burke + Norfolk: Photographs From The War In Afghanistan

Amazon.co.jp : Afghanistan
Bleed
For Most of It I Have No Words: Genocide, Landscape, Memory
Burke + Norfolk: Photographs from the War in Afghanistan

1 件のコメント:

  1. ノーフォークさんのレクチャーに参加したことがあります。冒頭コンラッドの小説「闇の奥」Heart of Darkness にある文章から始まりました。自分がしてることを理解し、深い人間性、分析力、知性をもった方でした。

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